白井一成は小説だけでなく、漫画も嗜む。ジャンプやマガジン、サンデーなど幅広く読むけれど、やっぱり一番好きなのは「手塚治虫」作品。

時代が変わっても色褪せないあの面白さがたまらない。そしてなんといっても作品数の多さも特徴だと言えるだろう。作品によって読者に語り掛けてくる内容もまた異なり、奥深い。

ブラックジャックや火の鳥、ブッダなんかは学校の図書室に置いてあって、借りては読んでを繰り返していた。あの当時の自分は、学校で漫画が読めるなんてラッキー、くらいにしか思っていなかった。しかし、これだけはまることになるとは、あの時の自分は知る由もない。

作品完結後、作者がこの世を去ってからも多くの作品がメディアミックス化されているのも凄いことだろう。まあ、神様の作品だから当然の流れなのかも知れないが。
ブラックジャックはかなりお気に入りの漫画のひとつなので、アニメも色々と見た。何度もアニメ化・リメイクされているが少し前のアニメの方が好きかな。

漫画もヤング・ブラックジャックというブラックジャックの若かりし頃を描いた漫画もある。物凄いブラックジャックがかっこいい(絵がかっこいい)のだけれど、あれは最早別物として楽しんでいる自分がいる。普通に絵が綺麗だし面白いけどあれはまた違う作品だね。

ブラックジャックが天才的な医療技術でバッサバッサと患者を治していく(実際はそんな感じでもないが……)のも面白いし、その中の感動的なストーリーもいい。
モグリの医者だけれど、立場の弱い者にはとても優しいし、はたまた成金や黒い金でのし上がった悪者には多額の治療費を請求したりと容赦がない。ブラックジャックのキャラクターに魅かれている人は多いだろう。
どうしても助けたい人を助けられなかったり、人間の脆さや人生の無常さ、葛藤や苦悩も描いていて、考えさせられることがたくさんある。

ブラックジャックだけじゃなくて、その周りのキャラクターも魅力的な人が多い。
特に助手のピノコはブラックジャックと正反対の属性で、お互いを引き立たせているというか。明るくて可愛らしくて。幼女と黒い恰好で顔にツギハギのある陰険な男とのビジュアルがまたいい。二人のやり取りも面白いしね。ピノコの誕生……というかピノコがこの世に生まれてきた話も好き。アッチョンブリケも実際の意味はよく分からないけれど、ピノコって感じでいいよね。

あとかなり気になる存在なのはドクター・キリコ。この人の風貌もかなり特徴的で、医者なのに割と死神に近い感じ。「死神の化身」なんて異名があるくらいだしね。
キリコも信念を持って生きているけれど、治る見込みのない患者を苦しませるよりも安楽死の方がいいといった考え(軍医時代に苦しんでいる兵士たちを安楽死させているうちにそう思うようになったらしい)と、命を助けるために医者になったブラックジャックとはしばしば対立することになる。
頻繁に出てくるわけじゃないけれど、かなり印象に残るキャラクターだから人気も高い。(ヤング・ブラックジャックに登場した時にはテンションが上がった)

とまぁ、白井一成が結構ブラックジャックが好きなのはわかってくれたかと思う。手術というか病変箇所のグロさが苦手な人もいるかもしれないけれど(自分も最初はちょっと苦手だった)、それをスルーできるようになれば、かなり面白い。
なんたって漫画の神様が描いた漫画だからね。自分で自分のこと手術しちゃうようなアッチョンブリケなシーンもあるけど(笑)色々考えさせられる漫画。
ブッダも途中までは読んでたんだけど、学校を卒業してから全然読まなくなっちゃったからまた読みたいな。